かつて喫茶店等で盛んに行われていた学生同士の議論を復活させ、「百万遍談議」として継続的に実施していきます。
授業ではありませんので、なにかこうしなければいけないという義務はなく、単に興味があるから参加して、人の話をきき、自分の考えを述べる。それだけです。
毎回のテーマに関して、あらかじめ知識が必要となるわけではありません。
唯一お願いするのは、毎回提示される「書物」あるいは「短文」を読んでくること。
また、「議論」はしますが、なにか結論を導こうとして話をするわけではありません。テキストを読んで思ったことを自由に話してもらえばいいわけで、もちろんその場で誰かの発言をきいて思いついたことを話しても結構です。
「人はこんなことを考えているんだ」ということを知るだけでも楽しいですし、さらには、自分の考えを人にきいてもらうことの楽しさも、大学生に与えられたある種の特権です。
気軽な気持ちで参加してください。
いろいろな人と人、人と言葉あるいは考えの出会いが生まれることを楽しみにしています。
今回は「生物の時間と人間の生活」というテーマについて、ともに考えてみたいと思います。
テキストは、下記の申込フォームに記載のリンクからダウンロードして読んでください。
「生物の時間と人間の生活 その2」 沼田 英治 学術研究展開センター 特定教授
2024年6月22日(土) 15:00~17:00
清風荘(京都市左京区田中関田町2-1)
※重要文化財/30分の見学ツアー付
京都大学学部学生(正規生)先着10名
日本語
無料
こちらからお申し込みください。 (受付は終了しました)
今回は特別に、本学所有の重要文化財である清風荘にて開催しました。
テーマは第16回に引き続き「生物の時間と人間の生活」とし、話題提供者の沼田 英治 特定教授(動物生理学・行動学)が、オジギソウという植物が周期的に葉の上下運動を繰り返すことを発見した、18世紀のフランスの科学者の論文を紹介しました。
最初は人や生物がもつ「体内時計」の仕組みに関する質問が相次ぎ、それに対して沼田 特定教授が答えていく形で話し合いが始まり、次第に「人間の時間の考え方が、生物へのまなざしに影響しているのではないか」、「生物が体内時計を持っていることはどのようにして分かるのか、どのような実験をするのか」といった話から生物実験のあり方、生命倫理への問題へと話が進みました。
また、「時間」に注目して「一日」「一週間」「一か月」「一年」といった人間の時間の区切り方がいつ生まれたのか、人間が生物を観察する時に、そのような「人間の時間」がどのような影響を及ぼすのかについても議論が交わされた他、話題となった論文が18世紀のフランス人科学者によるものだったことから、当時の自然科学のあり方や論文の書き方など、様々な話題へと話が広がりました。
(記録:横江)
https://www.kura.kyoto-u.ac.jp/act/20240622/
京都大学学術研究展開センター 百万遍談議担当
内線:16-5177
E-Mail : jinsha*kura.kyoto-u.ac.jp(*を@に変更してください)
※できるだけメールでお問い合わせください。