国立大学法人・大学共同利用機関法人では、第4期中期目標・中期計画策定に向けて、評価指標検討を含む作業が進められています。一方、日本学術会議研究評価分科会では、研究評価における定量的評価手法及び資源配分へのその利用の問い直しに関する提言案が作成されるなど、研究評価の課題に対する関心が徐々に広まりつつあります。
2014年以降開催されてきた人文・社会科学系研究推進フォーラム及びJINSHA情報共有会では、フォーラム運営ネットワーク校が中心となり、人社系研究における研究評価の課題について継続的に議論を進めてきました。その中で取り上げた「責任ある研究評価」という概念は、人社系研究に限らずあらゆるステイクホルダーによる評価方法の見直しを求める包括的な概念として注目されています。JINSHA情報共有会では、2021年、この「責任ある研究評価」に焦点を当て理解を深めるとともに、評価に関する継続的な議論の場を設けることとします。
初回となる今回は、大学・研究機関にとっての「責任ある研究評価」とはどのようなものか、日常の研究活動・機関運営にどのように関係するのか、海外のスピーカーからの話題提供と国内のスピーカーからのコメントをもとに議論し、理解を深めることを目指します。
2021年2月5日 (金)16:00~18:00
Zoomウェビナー(定員300名)
研究者、URA等大学・研究機関職員、省庁関係者、
16:00~16:10 | 趣旨説明 (佐々木) |
16:10~16:40 | 話題提供 (Wilsdon氏)「責任ある研究評価」の現在 |
16:40~17:00 | 話題提供 (Zobel氏) メルボルン大学における責任ある研究評価の位置付けとDORA署名について |
17:00~17:10 | コメント (後藤氏) |
17:10~17:20 | コメント (押海氏) |
17:20~17:55 | 質疑・ディスカッション |
17:55~18:00 | 閉会 |
James Wilsdon(Digital Science Professor of Research Policy. Director, Research on Research Institute (RoRI), University of Sheffield)
―The Metric Tide (2015)1 , Next-generation metrics (2017)2主著者で、昨年末に刊行されたRoRI Working Paper (2020) 3の共著者。このワーキングペーパーは、「責任ある研究評価」の最新状況をまとめたものとして引用された包括的な報告書として知られる。
Justin Zobel (Pro Vice-Chancellor, Graduate & International Research, Chancellery (Research and Enterprise) and Redmond Barry Distinguished Professor, School of Computing & Information Systems, the University of Melbourne)
―メルボルン大学学内で研究評価に関するワーキンググループを設立し、DORAの署名へと導いたキーパーソン。現在は、副学長(大学院・国際研究、学長室(研究及び企業)担当)であるとともに、研究評価指標の責任ある使用に関するアドバイザリーグループの議長を務める。
後藤由季子(東京大学大学院薬学系研究科・教授、ニューロインテリジェンス国際研究機構(IRCN)主任研究者)
―研究評価に関するサンフランシスコ宣言(DORA)のAdvisory Boardメンバー。
12015年にイングランド高等教育財政協議会(HEFCE)が刊行した独立報告書
(https://re.ukri.org/sector-guidance/publications/metric-tide/)
2 ‘Next-generation metrics: responsible metrics and evaluation for open science’
(https://www.researchgate.net/publication/315385216_Next-generation_metrics_responsible_metrics_and_evaluation_for_open_science)
3‘The changing role of funders in responsible research assessment: progress, obstacles and the way ahead’
(https://rori.figshare.com/articles/report/The_changing_role_of_funders_in_responsible_research_assessment_progress_obstacles_and_the_way_ahead/13227914)
申込フォームからお申し込みください。
※Zoom Webinar/日英同時通訳が付きます。
質問は当日も可能ですが、通訳の都合上、可能な限り事前申し込みフォームへの記載にご協力ください。
京都大学学術研究室(KURA)
人文社会系URAネットワーク幹事校
(大阪大学、筑波大学、琉球大学、京都大学、早稲田大学、北海道大学、横浜国立大学、中央大学、広島大学)
https://www.kura.kyoto-u.ac.jp/act/20210205/
学術研究支援室(KURA)人社系グループ
佐々木
内線:16-5162
外線:075-753-5162
E-Mail:jinsha*kura.kyoto-u.ac.jp(*を@に変更してください)