京都大学学術研究支援室(KURA)は、本学の人文・社会科学系研究者が海外の出版社から出版した英文書籍の一部をオープンアクセス(OA)化する事業を試行的に実施しました。
本OA化事業は、京大の人社系分野の研究成果が参照される機会を増やし、世界的プレゼンスを向上させるための一助とすることを目的としています。今回のOA化により、出版社のウェブサイトから書籍をダウンロードする際、無償でダウンロードできるようになります。これにより、有償の書籍にアクセスしにくい学生や、途上国の研究者を含め、世界中の読者に貴重な研究成果を届けることが可能となります。
上記は、本学が指定国立大学法人構想で掲げる「人文・社会科学系研究の未来形発信」に沿った活動であり、特に「新たな人文知の指針」の②「多言語的展開:国際化・英語化」を推進する取組みです。今年度は試行的な実施ですが、ダウンロード数の増加等の効果が認められた場合、次年度以降、本格的に国立大学経営改革促進事業における取組みの一つとして位置付け、KURAはそのサポートにあたる予定です。
今回のOA化は人社系グループの稲石 奈津子URA、天野 絵里子URA、佐々木 結URAが企画・実施し、企画・広報グループの白井 哲哉URAも協力。書籍の選考に関しては人社未来形発信ユニットの出口康夫ユニット長・文学研究科教授の協力を得て行いました。試行段階であることから、選考の観点は「幅広い分野・部局・著者を選択」「複数の出版社を選択」「アジア人文学、多様性を重視」としました。OA化された書籍(Brill社1冊、Routledge社16章)に関しては、下記をご参照下さい。
Brill https://brill.com/view/title/24008?rskey=LGG9P9&result=1
Routledge https://www.routledge.com/go/Kyoto-University-open-access-chapters
ご参考)人社未来形発信ユニット http://ukihss.cpier.kyoto-u.ac.jp