京都大学学術研究支援室(KURA)は2019年3月5日(火)、京都大学大学院医学研究科「医学領域」産学連携推進機構(KUMBL)との連携のもと、岩谷一臣 日本医療研究開発機構知的財産部長、辻丸国際特許事務所 南野研人氏(弁理士)を講師として招き「ライフサイエンス分野における知財戦略・マネジメントに関する講演会」を本学医薬系総合研究棟にて開催しました。
アカデミア創出の研究シーズを起点とする実効性の高い産学連携に向けて、アカデミア研究者は、企業から見た知的財産の取得や運用に関する戦略・マネジメントの考え方を理解しておく必要があります。
上記観点から、南野氏は、①知財・ビジネスモデルを相談できる知り合いを作り、仮説を間接的にサポートするデータを取得した段階で相談を行うこと、②シーズに基づくビジネスモデルを必ず考えること、が重要と述べられました。岩谷部長は、アカデミア研究者が主張する「研究成果を論文発表すれば、誰でも自由にそれを活用し産業化に貢献できる」に疑問を提示し、企業との早期パートナーシップの重要性を強調すると共に、それを促進する「AMEDぷらっと(シーズ・ニーズマッチングシステム)」の趣旨や目的を説明されました。
当日は約40名の出席があり、用意した席がほぼ満席になるなど本講演への高い関心が示され、講演後の懇親会でも企業との早期連携の在り方などについて議論が続きました。
今回の講演会は、KUMBLとの連携のもと、KURAの医学・病院地区担当チーム(中平 博之URA、杉山梨恵URA、古谷 真優美URA)が企画・開催しました。
今後もKURAは、本学の研究成果の最大化に繋がる産官学連携の枠組みの創出や展開に積極的に貢献して参ります。