ASEAN地域で活動する著名人を招き新たな学術交流の促進へ貢献するため、京都大学学術研究支援室(KURA)とASEAN拠点では「Kyoto University ASEAN Center Seminar Series」を企画しています。
2018年5月には、タイのThe Thailand Research Fund(TRF)一行の本学訪問にあわせ、農学、経済、社会心理学、アジアやアフリカ地域研究等の研究者や留学生を交え、双方の農業政策や研究に関する学際的な議論の場を企画しました。
上記セミナーが契機となり、河野泰之(副学長、国際戦略本部長、東南アジア地域研究研究所教授)、渡辺一生(東南アジア地域研究研究所連携准教授)が、2018年8月21日にバンコクで開催された第2回小規模精密農業セミナーに招かれ、講演しました。本会は、農家・行政・研究者・民間一体で「人類・エコシステム・精密農業に資するデータを用いた、小規模農家の支援」を目指します。当日はAttachai Jintrawet(TRFコーデイネーター、チェンマイ大学教授)の司会で、雲南省、タイ東北部、近畿地方、ラオス北部の事例発表が行われ、約50人が参加しました。
この会で、河野副学長は、日本の小規模農業の概要や、タイ東北に位置するドンデーン村で1980年代からのフィールドワークに基づく研究成果を発表。また渡辺連携准教授は、ドローンを農業に活用する方策について、東南研と研究協定を結んでいる三重県いなべ市で撮影した鹿の映像などを上映し、参加者は大きな関心を寄せていました。
発表する河野泰之副学長
渡辺一生連携准教授とTRFのAttachai Jintrawet教授の挨拶
会場には、5月に来学したTRFのメンバーの多くが集まり、KURAのリサーチ・アドミニストレーター(URA)とも再会を喜ぶとともにさらなる交流を深めました。
再会を喜ぶTRFメンバーと斎藤 知里URA
斎藤URA、山本真也SURAと園部 太郎URAは、セミナー以外でも京大教員との情報交換の機会を設け、政策や研究の動向について意見交換を行い、今後の支援活動を検討しています。
このような機会を繋ぎ、今後もKURAとASEAN拠点は、継続的な研究交流を応援していきます。