2013年2月4日(月)、京都大学百周年時計台記念館国際交流ホールにて学術研究支援室主催の京都大学国際URAシンポジウムが開催されました。全国のURA、URA類似職、教員、事務系職員など、40機関125名が参加しました。
吉川潔理事・副学長による開会挨拶の後、文部科学省産業連携・地域支援課大学技術移転推進室の石田雄三室長補佐から「リサーチ・アドミニストレーター施策について」の説明がありました。次いで京都大学から学術研究支援室の活動紹介(田中室長)、物質-細胞統合システム拠点(iCeMS)からURA活動紹介(淺田孝特任教授)、「大学における研究・イノベーション促進の課題と展望」 (仙石愼太郎准教授)の講演がありました。
基調講演では英米の実績あるURAから、豊富な実務経験をベースに、URAの役割、今後の展望について説明がありました。David Langley氏(University of Bristol)は英国でのURAの歴史を振り返り、新たな職種として成長し、発展して行くURAの姿を紹介しました。今後はより専門性の高いURAを目指した教育、人材育成の仕組み作りの必要性を述べました。David Richardson氏はPenn State Universityを例に組織体制の紹介やPre-award~Post-awardの進展に沿った具体的なURAの役割、業務内容、業務システムについて紹介しました。また、両者からは日本における全国的なURA団体の必要性にも言及がありました。
基調講演を行うDavid Langley,David Richardson両氏
これらの講演の後に全講演者を交えて「大学における研究、イノベーションを促進するURAの課題・挑戦」をテーマにパネルディスカッション(モデレーター:武藤誠太郎氏)が行われました。切り口として「学内URA連携強化」、「ファンド機会の拡大」、「日本版URA協会設立」、「専門性の向上(人材育成)」、「優秀人材の確保」を軸に議論が展開されました。フロアーからも活発な質問、コメントがあり、有意義な意見交換となりました。
シンポジウム終了後のアンケートではシンポジウム全体について大変満足(33%)、満足(52%)、普通(12%)と85%が満足以上といった好評を得ました。英米大学のURA実務や京大の取組みを聞けて良かった、面白かった、参考になった、刺激を受けたといったコメントが多く寄せられました。
また、シンポジウム終了後の懇親会では講演者を囲んでの歓談や参加者相互の情報交換、交流が行われました。
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