京都大学学術研究展開センター(KURA)の園部 太郎 URAと斎藤 知里 URAは、新技術振興渡辺記念会の「科学技術調査研究助成」を受けて、ASEAN地域における科学技術コーディネート人材の育成動向について調査を行うため、2024年1月11~17日にマレーシアの大学(マラヤ大学、マレーシア日本国際工科大学、セギ大学、マレーシア科学大学)やマレーシア・リサーチマネージャー&アドミニストレータ―協会(MyRMA)、Academy Science Malaysiaを訪問、聞き取り調査を実施しました。
マレーシアにおける科学技術コーディネート人材育成は、2006年に同国高等教育省の下、5大学(マラヤ大学、マレーシア国民大学、マレーシアプトラ大学、マレーシア科学大学、マレーシア工科大学)が研究大学として認定され、大型予算が充当された事を契機に、本予算の執行やKPI達成を組織的に支援する目的で、Research Innovation and Management Center (RIMC)の設置や政府認可の専門職としてのResearch Officerが研究大学へ配置されるようになりました。各大学でのコーディネート人材育成はOJTをベースとし、大学間で短期のインターンシップを行っていることが分かりました。
マレーシア科学大学の工学キャンパスでは、2004年からREDAC(River Engineering and Urban Drainage Research Center)が中心となり、キャンパス全体でグリーン・インフラを整備し、雨水の再利用も行う水循環システムを構築していることから、同大学のSustainabilityのランキング上位獲得に寄与しているとの説明を受けました。
マラヤ大学の研究担当教職員と共に
マレーシア科学大学のグリーン・インフラの説明
同上