京都大学学術研究展開センター（KURA） は、2023年度の独立行政法人 工業所有権情報・研修館（INPIT）「知財戦略デザイナー派遣事業（以下、本事業）」公募に応募し、採択されました。本事業については、2019年度より2022年度まで、特許庁の事業として実施され、本学は毎年度採択されています。
KURAはこれまでに、主にライフサイエンス領域の教員・研究者より97件（当該4年度合計）の知財戦略策定等に関する相談を受け、「知財戦略デザイナー（弁護士等）」による助言を実施しました。本学では、国の「スタートアップ育成5か年計画」とあいまって、大学発スタートアップ起業の機運が高まっており、2022度の本事業では、知財を含む当該起業のための戦略策定として、合計11件という多くの相談案件に応じました。自らも起業経験があり経営コンサルタントに従事する知財戦略デザイナーからは、「起業は決して甘くない」と、起業検討者との起業課題の認識共有をすすめると共に、新規事業の賞味期限に対する考え方や、競合状況を踏まえた業容拡大の戦略を軸として、当該検討者から寄せられる様々な質問や課題に対して適切かつ効果的な助言が実施されました。
2023年度の本事業では、引き続き、全学的なライフサイエンス領域を対象として、新規知財シーズの発掘や、実用化に向けた知財戦略の策定、及びスタートアップ起業に関わる支援を展開します。このような取り組みを通じて、教員・研究者の知財ニーズに確実に応えられるURAとして成長して参ります。
本事業は、生命・医薬系部門の中平 博之 URAの企画・運営により推進しています。