2022年12月10日にインド・ニューデリーで開催された留学生招致イベント「Namaste Japan」に、大学院教育支援機構 グローバル展開オフィスの河野 真子 室長と学術研究展開センター(KURA)の佐々木 結 URAが参加しました。イベントは、東京大学インド事務所が「日本留学海外拠点連携推進事業」(文部科学省委託)の一環で開催したもので、本学を含め6大学が現地出展したほか、学生など150名が参加しました。
このほか、本学が独自に有する現地ネットワークを活用し、インドのトップレベルの高等教育・研究機関を訪問しました。インド若手アカデミー(INYAS)の幹部との意見交換では、首席科学技術顧問のイニシアティブによる産官学連携エコシステム構築のための大規模なプラットフォーム「Manthan」に注目が集まっていること、地方の高校生や学部生へのアウトリーチのため、コロナ禍で行動が制限されていた2020年からYouTubeチャンネルを開設し、科学への関心を高め次世代の研究者を育む努力を継続していることなど紹介を受けました。
続いて工科大学のトップ校であるインド工科大学カーンプル校のインキュベーション部門を訪問。卒業生が16のユニコーン企業(*)を生み出している同校ですが、インキュベーションの対象は学生に限らず、地方都市の市民やNGOにも広く門戸が開かれています。社会と共同で起業家育成を行うことで、14億を越える人々が直面する多様な社会課題を吸い上げ、大学の知を社会変革につなげていくダイナミックなエコシステムが形成されていることを実感しました。
渡航に先立ち、グローバル展開オフィスからはインドからの留学生募集にかかる情報の提供を受けたほか、KURAの池田 郁子 URA、古谷 真優美 URAからは面談予定の研究者の研究分野に関する専門的アドバイスを、大石 万寿美 事務担当職員からはインド主要研究機関と本学間の共著論文情報の分析で協力を得ました。今回の訪問の成果も踏まえ、科学技術分野での成長が目覚ましいインドと本学との間で学術交流・学生交流が活発化するよう、 KURAでは今後も関係部署と協力していきます。
*評価額が10億ドルを超える、設立10年以内の未上場のベンチャー企業
入学条件について熱心に質問する親子。
女子学生にとって、プログラムの内容もさることながら日本の治安の良さも魅力の一つです。
IITカーンプル校のインキュベーション部門、SIICは専門性を備えたスタッフ60名以上で医療、環境など多岐にわたる社会課題解決に取り組んでいます。