一般財団法人山岡記念財団ならびに京都大学、京都大学農学研究科、および京都大学学術研究支援室(KURA)の共催による第5回科学技術講演会「持続可能な社会に向けた食と農業のありかた ―発酵と食文化」を2022年3月24日に本学とオンライン配信を併用したハイブリッド形式で開催しました。
科学技術講演会は、日本とドイツが共に地球規模の課題克服に指導的役割を果たすことができる環境を醸成することを目的に、両国の相互理解と関係を深める一助として、本学を会場として毎年開催されてきたものです。昨年に引き続き今年も、オンライン配信を併用したハイブリッド形式で実施したところ、国内外から総勢158名が参加しました。
第5回となる本講演会では、「発酵と食文化」をテーマとし、現在、地球規模で問題となっている「温暖化現象」と「食料」問題に関連して、持続可能な社会の形成に向けた食と農業のあり方について、 ドリス・ラウフト ガイゼンハイム大学 微生物学・生化学科 主任研究員兼学科長と、伊藤 パディジャ 綾香 名古屋大学 環境医学研究所 講師による講演が行われました。
総合討論では、梅田 幹雄 京都大学 名誉教授がモデレーターを務め、講演者2名に加えて、京都大学 農学研究科 学生である松村 郁希 氏、ベトナム出身で同じく京都大学 農学研究科 学生で、京都大学・DAADパートナーシップ・プログラムの2021年度採択者であるディン・ティ・トゥック・ヴィエン氏 2名をパネリストとしてお迎えいたしました。パネリストから講演者への質問に加え、「健康によい発酵食品をどのように普及していくか」について論じ合い、日本やドイツ、ベトナムという様々なバックグラウンドを持った方々により、活発な討論の場となりました。
事後アンケートでは、「発酵食品が身体に良いことを知り、今までの食生活を改善しようと思います。」という自身の食生活を見直す機会になったという感想や、「大変勉強になり、次回は会場で参加したい。」といった来年以降の継続開催を望む声を多数いただきました。
今回の講演会は、学外の研究支援機関と連携する【間:AI DA】プログラムの一環として、企画運営の支援を、桑田 治 URAが担当しました。
KURAの【間:AI DA】プログラムでは、今後も京都大学の若手研究者の国際的な活躍を支えるため、学外で研究支援に取り組む多様な組織や機関との対話を推進して“間柄”の醸成を続けていきます。
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伊藤パディジャ綾香 講師
名古屋大学環境医学研究所 講師
名古屋大学高等研究院 講師(兼務)
講演者とパネリストによる討論