KURAの人文・社会科学系研究支援プログラムのメンバーが作成に協力した日本学術会議提言「学術の振興に寄与する研究評価を目指して-望ましい研究評価に向けた課題と展望-」が、2021年11月25日に公開されました。この提言は、日本学術会議科学者委員会研究評価分科会が、分科会で重ねてきた議論の結果を取りまとめたもので、学術研究の評価に関わるすべてのステイクホルダーへのメッセージが込められたものです。
人文・社会科学系研究支援プログラムのメンバーは、この分科会の議論の過程にも参画してきました。2019年12月開催の分科会では、佐々木 結URAが研究評価における数値指標への過度な依存の見直しをめぐる海外の動向に関して報告、2020年8月開催の学術フォーラム「学術振興に寄与する研究評価を目指して」では、稲石 奈津子URAが研究支援の立場からのコメントを行い、その内容は提言にも反映されています。
提言の冒頭の要旨では、研究評価が学術の振興に寄与するものとなるために求められるポイントを、研究の多様性の尊重、科学者コミュニティの責務など、6つの提言としてまとめているほか、議論の過程で収集された国内外の研究評価に関する様々な資料も収録されています。「研究評価において定量的評価手法を過度に偏重しないよう求めること」、「国際的動向を紹介し望ましい研究評価の方向性を示すこと」という二つの目的に向け、この提言は研究者コミュニティの叡智を結集し、様々なステイクホルダーとの対話を経てまとめられています。
人文・社会科学系研究支援プログラムでは、今後もこうした関係機関と共同し、研究の発展につながる評価を模索する努力を続けていきます。