京都大学桂図書館(2020年開館)では600人を超える研究者が在籍する工学研究科・工学部の研究シーズ発信(桂の庭)として、桂図書館での展示やWEBサイト(動画“桂産直便”など)の他、「桂キャンパス内試験実装」「桂図書館イベント」を企画・実施し、これら様々な研究発信を通じてイノベーション創出の基盤を創り、産学連携ネットワークの構築を図っています。今回、桂図書館を起点とした産学連携の取組と、インダストリアルデイを連携した産官学マッチングイベント(桂の実(みのり))として、2021年9月30日に「京都大学テクノサイエンスヒル桂の実VOL.1~インダストリアルデイ2021~」を開催しました。
新型コロナウイルス感染症対策のため、開催形態は本会場(桂図書館2階)での小規模会場とZoomウェビナーによるオンライン配信のハイブリッド形式としましたが、企業関係者を中心に134名(本会場11名+オンライン123名)と多くの方にご参加頂きました。
本イベントは工学研究科、桂図書館、学術研究支援室の主催で9月、11月、3月にVOL.1~3の実施を予定しており、初回となる9月は産学連携テーマとして「医工連携」で企画を行いました。
本会場では、椹木哲夫 工学研究科長にオープニング挨拶を頂いた後、京大若手研究者2名(平井義和講師、中野章人助教)、企業2名(ミツフジ株式会社 三寺代表取締役社長、T-ICU 中西智之代表取締役)の発表に続き、4名の登壇者をパネラーとした、オープンディスカッションを行いました。オープンディスカッションでは、医療現場で必要とされる技術や医工・産学連携のために必要なこと、今後の展開等について活発な意見交換がありました。岸田潔 桂図書館館長によるクロージング挨拶の後、展示・デモでは、ミツフジ株式会社 三寺代表取締役社長含め、3名の方より実際にウェアラブルIOTを着用し取得したバイタルデータの評価等をご紹介頂きました。本デモの様子もオンラインで配信し、臨場感がある等、好評を頂きました。
本イベントは、医工連携分野において、医療現場や企業側ニーズへの理解を深めるとともに、工学研究科の研究シーズ展開の可能性に関する活発な議論を通じて、産学双方での新たな展開を期待しています。アンケートによるニーズ評価等から、次回11月30日開催の桂の実VOL.2(ハイブリッド形式)に医工連携をテーマに企画中です。今後も本イベントが産官学連携の推進に役立つよう努めていきます。
イベント情報はこちら
椹木工学研究科長(オープニング挨拶)
オープンディスカッションの様子