京都大学 学術研究展開センター Kyoto University Research Administration

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SPIRITS成果報告会を開催しました

06.24 (Fri)2016

京都大学学術研究支援室(KURA)は6月17日、学術研究支援棟で、平成28年3月に終了したSPIRITSプロジェクトの成果報告会を開催しました。成果報告会では、SPIRITSプロジェクト(20件)のメンバーがKURAのリサーチ・アドミニストレーター(URA)とグループ討論を実施。また、学術研究支援棟1Fエントランスホールで開いたポスターセッションでは和やかな雰囲気で議論が進むなど、新たな出会いと研究の種が蒔かれる様子を、京都大学研究推進部研究推進課の職員や他大学のURAが見守りました。

SPIRITSは、研究大学強化促進事業の一環として「国際化の推進」と「未踏領域・未科学への挑戦」、「イノベーションの創出」を加速させるため、京都大学が独自に実施する「学際・国際・人際融合事業『知の越境』融合チーム研究プログラム(Supporting Program for Interaction-based Initiative Team Studies)」です。計2カ年にわたり、融合チーム研究プログラム【国際型】と融合チーム研究プログラム【学際型】に学内ファンドを提供し、研究に関する新たな企画や取り組みを支援しています。

今回の成果報告会に参加したのは、平成26年度採択プロジェクト(19件)と平成25年度採択プロジェクト(1件)のプロジェクトメンバーです。また、SPIRITSの運営を大学の事務担当とも協働していることから、成果を共有するために研究推進課の職員も出席しました。さらに、KURAの取り組みを他大学のURAに紹介することを目的に、近隣大学のURAにも参加を呼びかけました。京都大学の学術研究支援棟で研究者とKURAのURA、大学職員、そして他大学のURAが一堂に会した初めてのイベントとなりました。

まずは、平成26年度採択プロジェクトのひとつ、「日本・アフリカ学術研究ネットワークと革新的DNA分析手法を用いた類人猿保全研究」を率いた霊長類研究所の古市剛史教授が、類人猿の保全研究を推進するため、アフリカ諸研究機関との研究協力ネットワーク確立を目指したSPIRITSの活用方法と、その成果について講演くださいました。​その後、参加者は5つのテーブルに分かれてグループ討論に移りました。

今回の成果報告会では、初めての試みとして「研究者の新たな出会い」と「研究分野を超えた新たな研究の種まき」ができるよう、工夫しました。グループに分かれたSPIRITSプロジェクトメンバーは、ほぼ全員が初対面です。まったく初めて出会う異分野の研究者同士が、自分の得意分野や研究で困っていることなどを率直に話し合い、それらを踏まえて各グループごとに新たな机上プロジェクトを立ち上げるという課題に取り組みました。

各グループには、KURAのURAが一人ずつ参加し、異分野の研究者同士がスムーズにやりとりできるよう支援。討論時間の最後には、各グループが考えた新たなプロジェクトを発表。これまでまったく結びつなかなったような技術やアイデアがうまくつながり、非常に興味深いプロジェクトも生み出されました。

グループ討論後は、場所をポスター会場に移して、各研究者が自由に交流できる時間を設けました。ポスター会場では、グループ討論で気になった研究についてさらに詳しい内容を聞いたり、今回の集いをきっかけに新たな交流を始めたりする人々の熱気で、大いに盛り上がりました。

KURAは、今回の成果報告会をきっかけに、さらなる「知の越境」が生まれることを期待しています。

霊長類研究所の古市剛史教授
SPIRITSの活用法とその成果について講演する霊長類研究所の古市剛史教授 グループ討論 ポスターセッション

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