KURAのロゴは、2012年に学術研究支援室が設立したタイミングで作成されました。2022年に学術研究展開センターとなってもロゴとその思いは引き継がれています。
ロゴ作成の経緯
ある組織が目指すもの、その組織に込められた思いを視覚的に表現することを、ビジュアル・アイデンティティ(VI)を作成すると言います。2012年4月に正式に設立された学術研究支援室では、学内外にこの組織の存在をアピールするためこのVI(ロゴ)の作成に力を注ぎました。
ご協力いただいたのは、京都大学学術情報メディアセンター・コンテンツ作成室と、同センター客員教授でグラフィックデザイナーの奥村昭夫先生です。特に奥村先生におかれては、制作当初から参加いただけるという幸運に恵まれました。
ロゴのデザインを具体化する前に、私たち学術研究支援室がどういう組織であるべきなのか、どうなって欲しいのか、ワークショップ形式で数回にわたり議論しました。この議論には学術研究支援室のURAのみならず、支援室事務担当職員、研究推進課職員、初回には当時の研究担当理事・吉川先生にも参加いただきました。「2年後、誰にどのような存在でありたいか」、「URAの活動があって、どこがどのような状況になれば良いか」などのテーマに沿って、参加者全員が付箋に自分の考えを記入し、模造紙に貼り付け、同じような考えをグループ化していくという作業を通じて、支援室のイメージを抽出していきました。
この作業を何度か繰り返し、最後に、一言で学術研究支援室を表現すると何になるか?参加者からの意見を集約しました。その結果、私たちは自分たちの組織のことを「アンプ」もしくは「シンセサイザー」のようなものであるという結論に達しました。学内の教員の方々はそれぞれがユニークな「波」をお持ちです。それは「光」であり、すなわち「色」でもあります。
私たちの支援によってこの波が新しい波となり世界に影響を与えていって欲しい、また全く異なる波同士が重なり合い同期・共鳴し、個々の波とは全く違う大きな波へと増幅され、力強く京都大学から発信(発進)していってほしいという思いが込められています。
Akio Okumura
奥村 昭夫
デザイナー、京都大学客員教授、西北大学(中国)客座教授。京都大学iPS細胞研究所・江崎グリコ・ロート製薬VI、ディアモール大阪シンボルマーク、京都大学ホームページ、江崎グリコ・月桂冠・牛乳石鹸・ハウス食品・近鉄百貨店パッケージなどのデザインを手掛ける。
著書に「デザイン発見」(六耀社)、「干支の本」(アムズアーツプレス)、「奥村昭夫的平面設計」「奥村昭夫的包装設計」「奥村昭夫的VI設計」(広西美術出版社)他。
サントリー奨励賞、朝日広告賞、香港グラフィックデザイン賞、ニューヨークADC賞、ニューヨークTDCジャッジズチョイス他受賞。