京都大学 学術研究展開センター Kyoto University Research Administration

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第19回KURA研究会を開催しました

11.25 (Fri)2016

京都大学学術研究支援室(KURA)は11月22日(火)、国立研究開発機構・科学技術振興機構(JST)の経営企画部総括グループ調査役・荒川敦史氏を講師に迎え、第19回KURA研究会を開催しました。テーマは「JSTの現状と改革の方向性等について~研究開発、国際展開、人材育成~」で、JSTが担う多様な事業と日本の研究開発の活性化を目指す改革案などについて、お話を伺いました。

荒川氏はまず、科学技術の振興を目的としたJSTの概要や沿革、また産学連携や東日本大震災からの復興・再生支援、さらに科学技術基盤の形成など、機構の社会的使命について説明。加えて、変化する社会の中で大きな改革を目指すため、この春に発表された「濱口プラン」を軸とした、イノベーションを先導する構想を解説しました。

「濱口プラン」は、昨年秋にJSTの理事長に就任した濵口道成・元名古屋大総長が掲げる、JSTの構造改革に向けた理事長イニシアチブです。「独創的な研究開発に挑戦するネットワーク型研究所の確立」や「研究開発戦略の立案・提言」、「地域創生への貢献」などを柱としています。

荒川氏は、濱口プランの柱にもなっている「未来を作る人材の育成」重要性に言及。プログラムマネージャー(PM)の育成プログラムを紹介しながら「求められるPM人材を、どうやって育成していくかが大きなポイントになる」と強調しました。この説明に対して参加者からは、「ファンド設計におけるPMの位置付や役割」に関する質問が出るなど、大きな関心が集まりました。このほか、平成29年度概算要求のポイントや国際展開などについても、詳細な解説が続きました。

最後にJSTからの提言として、「研究開発をめぐる日本の現状について危機感を共有すべき」だと指摘。「国際協力・国際展開の推進が現状の課題を解決する鍵」であり「科学技術外交を積極的に展開すべき」だとまとめ、「限られた予算内で、どういった枠組みの中でどのようなPRをすべきか、検討していきたい」と述べました。

研究会は、参加者が意見や質問を積極的に投げかけ、荒川氏と活発に意見を交換。講演と意見交換を通じて相互の理解を深めた研究会は、荒川氏からの「科学技術の発展を目指すため、今後もぜひ意見を寄せていただきたい」という言葉と、参加者からの大きな拍手で閉会しました。

JST経営企画部総括グループ調査役・荒川敦史氏 研究会の様子

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